kabura

イタリアンレストランのインテリアデザイン

交差点に面しセットバックした空地と道路を広場と見たて、ベンチ席と立ち飲みテーブルを配置した。店の内外を繋げながらも内部の落ち着きを得る為、全面ガラスのファサードに腰壁を設けた。内部空間は活気ある雰囲気を出したいのであえて親密なテーブルレイアウトとしている。店の内外に渡り人々の賑わいそのものがこの店のファサードとなるよう意図している。

地域性を示す事も大切である。店の顔となるワインセラー室は京都の古建具をランダム組み上げた壁で構成した。

上記要素で構成された外壁や内部空間の全てを一旦アイボリーグレーで染め上げることで、全体をニュートラルな空間とした。

そのニュートラルな空間の中に、チーク古材の家具、古くなった真鍮、柿渋染めのベニヤ、壁紙と同色釉薬をかけた信楽焼のkaburaオリジナルタイル、古風な照明器具などをデザインした。またオーナーが所有していたスピーカー、ノリで描かれたアートがスパイスとしてこの店に気軽さを与える。

料理には器がとても大切だ。
空間も同じだと考えている。
今回一新される料理の背景として美味しさに貢献出来る空間を目指した。

レストラン監修
sio

設計監理
ひとともり+HAP-guild(SANKAKU DESIGN LAB.:西山涼ニ)

照明設計
大光電機 村西貴洋

特注タイル
NOTA shop

特注金物
tuareg

アート
June/May

施工
loowe

撮影
河田弘樹