普通の先にあるもの

普通の先にあるもの 2015年

毎年大阪で行われるLIVING & DESIGN 2015 特別企画 「2015クリエイターズブロック」54組のクリエイターの中の1組として私達も招待された。テーマは「デザインの力が暮らしを変える」。様々なクリエイターの中で私達はどのような提案が可能か模索した。建築家は環境や状況を読み解き人に美しい空間を提供する事が職能で他のクリエイターとの違いだと考えた。そこで私達ひとともりはプロダクトとして美しい木の箱(上手工作所製)と木の枝を会場に持ち込んだ。スポットライトを太陽光に見立て木の枝を配置。木箱の中から最も木が美しく見えるように糸鋸で穴を開け配置した。会場の中に普通に置かれた木の箱と木の枝。そこに1/50スケールの人の模型を置いた。その瞬間一気に建築の世界がそこに出現した。周辺環境を読み解いてそこでしか出来ない豊かな空間をデザインする。建築にとってのこの普通の行為こそが私達ひとともりにとって最も重要である事を表現した。「普通である事こそ美しい」

木の箱:上手工作所
写真:Stirling Elmendorf